東工大地球惑星科学科授業「統計力学」終了

1 8月

https://akiobongo.files.wordpress.com/2016/08/08012016201233.pdf

今日、期末試験を終えました。

統計力学の熱力学に対する立ち位置、ミクロカノニカル統計とミクロカノニカル統計の関係には注意を払ったつもりです。同時に、

「使える統計力学」にも配慮しました。また、統計力学が少数体でもそこそこ成立するという「大沢流手作り統計力学」のサイコロゲームもやりました。期末試験の問題は下に、解答例は上に置きました。

 

 

https://akiobongo.files.wordpress.com/2016/08/08012016201048.pdf

GPSと相対論

6 7月

一日東工大生

5月のことになりますが、東工大の「ホームカミングデイ」(21日)と「1日東工大生(女子高校生)」(29日)で、「GPSに相対論は欠かせない」というテーマで講演をしました。

熱心に質問して下さり感謝しています。

そのときの質問に、このブログページで少しづつ答えて行きます。

「コペンハーゲン」観劇記

20 6月

https://akiobongo.files.wordpress.com/2016/06/e58a87e3808ce382b3e3839ae383b3e3838fe383bce382b2e383b3e3808d.pdf

三軒茶屋に観劇と洒落込みました。

マイケル・フェイン原作の「コペンハーゲン」です。

上演前に俳優さんたちと少しだけ質問を受けるなどおつきあいをしました。ボーア夫人役は宮沢りえさんでした。「原爆開発に焦点」を置いていて、なかなかの出来でした。

6月19日、我孫子サイエンスカフェで観劇記を披露しました。

copenhagen

 

 

旗ふりおじさん科学者になる、もう一度

11 6月

yellow flag「抒情文芸」159号に入選しました。

旗ふりおじさん

ミヨちゃんはしっかり者の2年生

梅の花咲くパンダコースから

「おじさん、待って」と息を切らして走って来る

「今日は早いね」

「おじさん、子供のころ何になりたかった?」

「うーん」

春風が横丁を過ぎていく

「科学者かな」

「ふーん。それでどうして旗ふりおじさんになっちゃったの?」

「・・・」

隙見て旗の棒を掴んで

替わりに傘を持って、と言う

黄色い旗を高く右と左に振りながら

胸張って私の前を歩く

「実はもう・・」

春風が微かにわたる

「ストップ」とミヨちゃんが叫び

旗を横にして通せんぼ

椿のぼんぼりが続くコアラコース

三毛猫の家のところで

庭に飛び込むのはいつものこと

猫は眩い朝日に目をつぶり

だらりと下がり背伸び体操

カヨちゃんと合流し

ようやく横断歩道を渡り

透き通る青空の坂道を

後ろ向きに登りながら

「科学者になんなよ!」と手を振る

「・・・」

大きな辛夷の樹に

満開の花がそよ風に揺らぐ

そうだね、もう一度なってみるか

「おはようございます」「猫なんか関係ないや」

元気な声がして1年生6人組が

もつれ合いながらがやって来た

ワインバーグがインタビュー

27 5月

https://akiobongo.files.wordpress.com/2016/06/e383afe382a4e38390e383bce382b0e382a4e383b3e382bfe38393e383a5e383bc.pdf

21J7FDEQNML._AC_US160_S. Weinbergが書いた科学史の本”To explain the world”について、ワインバーグ自身が朝日新聞のインタビューに応じました。

 

 

 

今年度の討論授業のテーマは「科学と歴史」でした。(ちなみに昨年度は「大学の授業を英語で教える事の是非」でした)

5月10日は科学の歴史に限定し、S. Weinbergが書いた科学史の本”To explain the world”についてのS.Keanのよる書評(New York Times誌に掲載)

http://www.nytimes.com/2015/03/08/books/review/to-explain-the-world-by-steven-weinberg.html?_r=0

をネタに科学の歴史をどう捉えるかを討論しました。その討論を踏まえたエッセーを12日朝までのメールで送ってもらいました。さらに、科学と技術の関係についての討論が結論はないにしても、かなりの深みにまで進みました。

12日はエッセーの披露を行ったあとに、西洋人の歴史観の代表であるE.H.カーの”What is history?”を教材に歴史一般に拡大して討論しました。学部を含めて歴史の授業のない大学ですので、歴史観を持ついい機会になったと思います。

12人の履修者が3つのグループに分かれ、必要な情報をネットで取得しながら討論し内容を集約しながら授業を進めました。

濃密で知的な時間を過ごして頂けたと思います。

オバマ大統領の広島訪問と三村剛昴(よしたか)先生

10 5月

三村先生は広島大学理論物理学研究所の初代所長として、日本の理論物理学の研究を切り開いた人です。

広島の原爆投下に遭遇し、九死に一生を得ました。それから、日夜アメリカに対して復讐を考え続けたそうですが、あるとき

「アメリカ人よりも道徳的に優位に立つこと」に切り替えたそうです。

70年経って、アメリカの大統領が追悼のため広島を訪問することを、三村先生は喜ばれていると思います。私は今のアメリカ人に謝罪を求めようとは思いません。オバマさんをはじめ彼らの多くは戦後生まれで、原爆製造と投下に何の責任もありません。

ただし、原爆投下を「戦争を早く終わらせた」という理由で正当化する教育だけは止めて欲しいと思います。いろいろな意見があることを淡々と述べてアメリカの子供たちが自分の頭で考える方向に導いて欲しいのです。そして、何時の日にか、「復讐もしないし謝罪も求めない」道徳的にわれわれと同じレベルに立って欲しいと思います。

さらにこの機会を捉えて戦争を否定する世界的機運をもう一歩進めるために、日本の首相が真珠湾を訪れて真珠湾攻撃の愚かさの反省を述べることが重要であると思います。

 

 

日本のエリート層の平常性バイアス

30 4月

先日、火山学者に御嶽山の噴火による犠牲者のうち多くは写真撮影を続けて逃げ損なったため、と聞きました。http://abikoscience.web.fc2.com/

これは、周りを見て、「まさか噴石は降って来ないだろう、自分だけは大丈夫」と信じていたようです。このような心理状況を「平常性バイアス(normality bias)」と呼ぶのだそうです。

日本人に平常性バイアスが強いことは、漠然と感じます。

3.11に整然と対応して世界から賞賛されたのはある意味で平常生バイアスのお陰でしょう。一方、太平洋戦争が悲惨な結末になるまで続いたのも同じく正常性バイアスでしょう。それよりも現在進行している社会の行き詰まりの中で、そのうち何とかなると思いながら、その日を暮らしているのも正常性バイアスかもしれないと、引き続く大会社の社長たちの不祥事の報道から感じます。

これを単に一長一短とするとピンぼけ思考に終わります。日本の正常性バイアスの問題は、指導者層が正常性バイアスに罹っているところにあります。エリートには自己の不利を顧みずに信じるところ述べ行動する義務が本来あります(noblesse oblige)が、それこそ日本の指導者層に欠落していることは、政治家、官僚、大企業の経営者、メディアの記者、御用学者を見れば明らかです。

 

私個人としては、集団正常性バイアスなどに陥らないように、信じるところを堂々と言う人間でありたいと思います。例えば、熊本地震のおさまるまで、「大丈夫ではあろうが、念のため」と政府の責任で、川内原発を停止するのが妥当と思います。

エリートたちが集団正常性バイアスに罹っていると、「間違った覚醒者」による独裁に陥ります。

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