教育学者:細谷俊夫と文科省天下り問題

7 2月

images

平成17年に伯父の細谷俊夫が高齢で亡くなり、池袋の祥雲寺で行われた葬儀に親族として列席した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E8%B0%B7%E4%BF%8A%E5%A4%AB

伯父は、東大教育学部教授として多くの弟子を文部科学省に送り、一般列席者にもその関係者が多かったが、皆白髪のOBたちであった。

今でも憶えているが、異様だったのは焼香の時だった。一人ひとり遺影の前で、スピーチをしたのである。その殆どは、懺悔と受け取れるものであった。

「日本の教育を良くしようと文部省に入省して、後輩を指導して来たつもりだったが、教育の理念を忘れ出世ばかり気にする志の低い者たちばかり居る惨状を目の当たりにすると、あの世で先生に合わせる顔がない。」

私は、東工大理学部長の任期を終えたばかりで、アポイントメントをすっぽかした当時の課長などを思い出していた。

しかし、最近の「文科省天下り問題」のニュースを見るにつけ、事態ははるかに深刻であると再認識した。答弁の元事務次官のはぐらかし答弁を聞くにつけても、誤魔化しが文科省の文化になっていると、自分自身の体験と伯父の葬式の追憶からも痛感した。

テクニカルエラーに関してはすぐ認めて「万死に値する」など大げさに謝罪する。その一方で、天下りが「文科省と大学の間にある贈収賄関係」の収賄に当たるという本質には触れたがらない。

伯父の言葉で憶えているのは「教育は実践しかない」である。教育実践のない役人に目標は醜い。

 

一年の計は元旦にあり

31 12月

私にとって2017年は退職後5年、70歳という節目の年です。アカデミックな活動とともに我孫子の地に足を置いた社会活動(子供の見守り、学校評議員、サイエンスカフェ、自然エネルギ−の推進)も続行します。

研究の方は、昨年末の「特異点研究会@立教大学」で発表した「情報論的相対論」で突っ走るつもりです。常日頃、認識論的物理学を標榜し量子情報分野に向かった時に相対論の同僚たちに” I shall return”と言ったことを実行します(最近の若い人ひとはD.マッカーサーのこの言葉を知らないかも知れませんが…..笑)。広く世に問いたいので、ヨーロッパでも発表することも考えています。

一方、対話型授業については、ようやく勘所が掴めて来ました。放送大学面接授業「量子力学の考え方」では「楽しくためになった」と、とても良い手応えがありました。東工大での「統計力学」と「量子情報」の講義もより対話型にして行くつもりです。放送大学の面接授業は量子力学から相対論に戻ります。4月からのALP討論授業も「母国語で科学する意義」とシャープなタイトルで行うつもりです。そして、それを反映した本を2冊執筆する約束を本屋さんとしています。

一般講演も、2月に羽村市で「虹」、3月には駒場時代の同窓会で「量子情報」の話をします。9月の科学哲学研究会(@北大)では、認識論的相対論にしようか認識論的量子論にしようか迷っています。

「抒情文芸」に毎号詩、短歌、俳句を投稿し続けます。詩については選者のアドバイスを受け入れてフィナーレをさらりとしようと思います。毎月の「大岡山夕食会」を通じて、日本の近代史の再構築に向けて文献の読み込みを進めます。それなしには、日本の将来を考える事はできませんから、

アインシュタインの時計合わせに情報論を取り込む

israb

明治維新とフランス革命の類似

24 12月

最近、日本の近代史を捉え直す趣旨の本が何冊か出版された。

原田伊織氏の「明治維新という過ち」(毎日ワンズ)、半藤一利氏の「幕末史」(新潮社)がいずれも明治「維新」の実体が、朝廷を籠絡した長州テロリストたちの軍事クーデタであること、その後「吉田松陰神話」「維新三傑」などの美談が明治以後の学校教育が国民を洗脳して行ったことをストレートに描いている。

しかし、明治維新がフランス革命などに比べて平和的であったことが無批判に語られていて、戊辰戦争における会津藩に対する思い入れに偏り客観性を欠いている点が惜しまれる。

そこで、明治軍事クーデタがフランス革命と比して死者が少なかったかどうかを数字で比較したものがあるので紹介したい。

http://hdl.handle.net/10076/12247

端的に言うと、その数はどこまでを革命あるいは軍事クーデタの影響とするか、時期の切り取り方による。

フランス革命をバスティーユ襲撃の1789年から1793年のヴァンデの王党派の反乱前までとすると、死者の数はそれほどでない。ギロチンのような手作業では大した数にはならないのでもっともである。ヴァンデの乱が20万人という大量殺戮を招く。日本の場合、幕府側が徹底抗戦したら、どうなっていただろうか。西南戦争(薩長政権の内部抗争)をどう扱うかは議論の余地がある。フランスの場合、はるかに深刻なのはナポレオン戦争で死者の数は400万人と言われている。ナポレオン戦争に当たるのは日本では何か。私は、日本人だけで310万人が死んだ太平洋戦争だと捉えている。日中、太平洋戦争の遠因は明治維新と統帥権を隠れ蓑にした帝国陸海軍の自己運動にあると思われるからだ。

暴力によって政権を奪取した革命勢力は軍隊を独占して手放さない。その行き着くところは戦争による破滅である。

 

 

我孫子サイエンスカフェ(第35回)「宇宙のはじまり」

19 12月

%e5%b9%b3%e5%92%8c%e5%8f%b0%e7%97%85%e9%99%a2%e3%81%a6%e3%82%99%e3%81%ae%e8%ac%9b%e6%bc%94

12月18日(日)に、並木近隣センターで行いました。

60名ほどの方が参加くださり感謝の気持ちでいっぱいです。

このカフェをはじめられて、昨年12月に急死された栗田守敏さんの追悼記念カフェでもありました。ビデオはいずれアップされると思いますが、質問と議論が白熱しこのカフェがさらに進化したと実感しました。

また、これは11月27日(日)に新木平和台病院の創立30周年記念で行われた30分の講演の拡大判でもありました。

10年前に書いた理論の論文の内容が、実験的に検証されました

10 12月

physrevlett-117

Experimental demonstration of Quantum Brachistochrone equation

お恥ずかしい話しですが、自分の理論が実証されたのは生まれて始めてです。

https://journals.aps.org/prl/abstract/10.1103/PhysRevLett.117.170501

 

http://physics.aps.org/synopsis-for/10.1103/PhysRevLett.117.170501

 

量子操作を限られた手段の中で最速で実行する方法を与える一般論で、量子計算を視野に置いたものです。

A.Carlini, A. Hosoya, T. Koike, Y. Okudaira:Time Optimal Quantum Evolution, Phys. Rev. Lett. 96, 060503 (2006).

A.Carlini, A. Hosoya, T. Koike, Y. Okudaira: Time Optimal Unitary Operations, Phys. Rev. A 75, 042308 (2007).

Carlini, A. Hosoya, T. Koike, Y. Okudaira:Time Optimal Quantum Evolution for Mixed States, J. Phys. A: Math. Theor. 41, 0245303 (2008).

以下は著者とのメールのやり取り

Dear Professor Xin Rong

and your co-authors

 

Congratulation of the publication of your paper

:Experimental Time-Optimal Universal Control of Spin Qubits in Solids

Jianpei Geng, Yang Wu, Xiaoting Wang, Kebiao Xu, Fazhan Shi, Yijin Xie, Xing Rong, and Jiangfeng Du in Phys. Rev. Lett. 117, 170501 – Published 19 October 2016

 

I am very happy to find that our theoretical paper on quantum brachistochrone has been experimentally verified in your work.

Long live for quantum brachistochrone!

 

 

Sincerely Yours,

Akio HOSOYA

Tokyo Institute of Technology

 

Dear Prof. Akio Hosoya

 

Thanks!

I like your beautiful theory!

Long live for quantum brachistochrone!

 

Best

 

Xing

 

 

 

 

抒情文芸に詩「新木のキジ」入選

7 12月

img_0049

 新木のキジ

川沿いの小道を散歩する

ん?前にキジがいる

長い尾を水平に通せんぼして

こちらを見ている

少し待っても動かない

仕様がないので、そのまま家に帰った

次の日、雨上がりに家を出ると

キジはいない

稲刈りが済んで秋風が水面を渡る

帰ってくると

昨日のキジがいた

また、通せんぼして道をゆずらない

キジは向こうの空を見ている

あ、空に大きな虹がかかっている

その上に副虹もうっすら見えている

キジは、その間の暗い空間を凝視している

 

選者の清水哲男さんは、最後の1行を哲学的過ぎる、と見ています。アレキサンダー・ダークバンドの事なので、物理的過ぎると言ってもいいかも知れません。

私の詩はとかくフィナーレに力みがあるようです。前の「春の傘」「旗ふり叔父さん」でも同じで、清水さんに指摘されています。科学論文の”conclusion”の癖が残っているのかなあ。

12月2日東工大大学院講義「量子情報」開講

1 12月

12月13日(火)の授業で使ったDELFTグループによる

Bellの不等式の破れの実験の論文を置きます。

delft_nature-letter_2015

 

 

量子情報の授業を第4クオーターで行います。

H115教室 午前10時40分から12時10分まで

講義ノートは以下のURLに置きましたので活用して下さい。

L1

https://akiobongo.files.wordpress.com/2012/10/e9878fe5ad90e68385e5a0b1l1.pdf

L2

https://akiobongo.files.wordpress.com/2012/10/e9878fe5ad90e68385e5a0b1l2.pdf

L3

https://akiobongo.files.wordpress.com/2012/10/10282012091425.pdf

L4

https://akiobongo.files.wordpress.com/2012/11/e9878fe5ad90e68385e5a0b1lefbc94.pdf

L5

https://akiobongo.files.wordpress.com/2012/11/e9878fe5ad90e68385e5a0b1e8ac9be7bea9l5.pdf

L6

https://akiobongo.files.wordpress.com/2012/12/e9878fe5ad90e68385e5a0b1l6.pdf

L7

https://akiobongo.files.wordpress.com/2012/12/e9878fe5ad90e68385e5a0b1e8ac9be7bea9l6.pdf

L8

https://akiobongo.files.wordpress.com/2013/01/e9878fe5ad90e68385e5a0b1e8ac9be7bea9l8.pdf

L9

https://akiobongo.files.wordpress.com/2013/01/01302013205222.pdf