武蔵学園REDプログラム終わる

5 8月

RED2017

8月3、4日に中学生9人を対象に英語で、

”SCIENCE of Light”の授業をしました。虹をテーマに、手元でできる実験

(ヤングの2重スリット、偏光板)と作図を中心とした授業を行い、2日目の最後に英語でレポートを書いてもらいました。

サマープログラム(8月開講)国内キャンプ
内容 テーマ「科学実験にチャレンジ・自分の未来を考えよう」

武蔵学園江古田キャンパスでの「光の科学」実験と、赤城青山寮での「月の観測」キャンプを計画しています。(詳細検討中。実験/演習の後に、テーマに関する英語による学習、レポート、発表、討議の方法等を学びます)

講師 大学教授級の科学者(主に日本人)による講義と観測、実験の指導。
外国人講師及びTA(Teaching Assistant)

 

 

 

物理の基礎的13の法則(丸善出版)を出版しました

23 7月

物理学を一通り勉強したあとで、各科目の導入部がそれぞれどのように完結したか分からずじまいに終わっていることに気づくことがあります。たとえば、量子力学では、プランクの黒体放射からはじまり、いつの間にか電子の話に移行し特殊関数の海に溺れていたりしています。さらに、力学、電磁気学、熱統計力学、量子力学などいろいろな科目の間の関連が判然としない状況に置かれて当惑した人も多いと思います。私は学生時代にはだいぶ努力して勉強したつもりでしたが、同様の状況でした。

やがて教える側になり、知識を順序だてる必要に迫られてから、ようやく物理が分かり始めた気がしました。学生時代には先生にずいぶん質問をした方ですが、肝心なことに達していなかったと反省したこともありました。ただ、この年になってみると、それも致し方なかったと悟るようになりました。物理学は標準的な教科書を勉強して分かるものではなく、自分で一度、再構成してみないと勘所がつかめないし、全体像も分からないものだと思うようになりました。

本書では、物理学における13の法則を選んで、標準的な説明ではなく対話形式で再構成してみました。物理である以上、理論的な整合性、簡潔性が要求されるのは当然として、実証的根拠も常に問われます。それぞれを、香織と春樹という2人の架空の人物に代表して質問してもらい、先生を含めて3人の対話といたしました。お気づきのように、ガリレオと「天文対話」と、さらにはプラトンの「対話篇」を不遜にも意識しております。

申し上げるまでもなく、本書は初学者が物理を学ぶための入門書ではありません。そのような人たちにとっては、対話形式は却って煩わしいだけでしょう。そうではなく、たとえば大学院の入試を終えて余裕のできた人などが読んでくださると、物理の見方について意外な切り口を発見するかもしれません。標準的な教育課程が必ずしも論理的なものでなく、一度述べたことを何回も上書きをしたものであり、一見すると木に竹を接いだように見えることがあります。しかし、再構築してみると割と単純なことであることが分かったりします。別の場合には、理論自体が未完の要素を残っていることが判明します。前者の代表が電磁気学で後者には統計力学と量子力学があたると思います。

このように、独断を居直った我が儘な本を出版してくださる丸善出版の寛大さと、パリティー誌に連載したときに忍耐強くお付き合いくださった査読者の方に深く感謝を申し上げます。

 

シンポジウム 先端/防衛技術と大学

15 7月

日本パグオッシュ会議主催のシンポジウムにパネリストとして参加しました。 MITからskypeでS.ゴシュロイさんが、軍事研究開発に投じられる巨額の資金がアメリカにおける科学の質を低下させていることを、統計をもとに話されました。
 パネル討論では、小沼さんが戦前の軍事研究の問題と現在の若者たちの意識について、堀田さん(東工大工学部名誉教授)が防衛省の資金でも欲しいという研究の状況を、私はQIT創設時に米軍から研究資金提供を受けて断った話しをしました。

東工大地球惑星学科授業「統計力学」終了

3 7月

7月31日に行われた期末試験の解答例を

kaitourei

に置きます。

シミュレーションが

http://www.decisionsciencenews.com/2017/06/19/counterintuitive-problem-everyone-room-keeps-giving-dollars-random-others-youll-never-guess-happens-next/

にあります。

実は6月12日から開講しています。

7月17日には「大沢流てづくり統計力学」をネタに体験的授業をします。

24人のクラスを4つのグループに分けてサイコロゲームをやります。  大沢さんは著名な分子生物学者で、石渡君の先生です。少数体の統計力学を実感できるカードゲームを考案しています。(Youtubeにあります)

6人1組になり、サイコロと多数のカードの山を用意します。

サイコロの目と人物を対応させて

(1:準備)サイコロの目が3なら3の人物がカードを一枚とる

これを30回くり返すと各人がほぼ5枚づつ持つ(自明です)

(2:本番)サイコロを大小用意し、続けて振ります。たとえば、大のサイコロが1小のサイコロが4を出せば、1の人が4の人にカードを渡すことにします。

これを多数回くり返すと何が起こるか実験しようというのです。

ただし、誰かの手持ちカードがゼロになったらその回はなかったことにするのです。

結果は興味深いものです。

順番に起きることは、

[1]誰かのカードがゼロ枚になる

[2]6人の手持ちのカード数のアンサンブル平均(組を5組作っておきます、計30人です)が指数分布(ボルツマン分布)になる。(温度kTをカードの平均枚数とする)このころ全員が0を経験

[3]6人の手持ちのカード数の長時間平均がボルツマン分布になる

このころ、全員が最高枚数を経験

[4]等重律が実現(すべての分配パターンが同じ回数あらわれる)

通常の統計力学の授業は等重律から出発するのですが、それはサイコロを多数回振らないと現れません。一方、ボルツマン分布はすぐに現れます。

我孫子サイエンスカフェ「田んぼ発電」

13 6月

6月10日(土)に、カフェをしては、はじめて地元を飛び出し「野田自然共生ファーム」にバスで出かけ、東京薬科大学の渡邉一哉さんの「田んぼ発電」のお話をお聞きしました。

金属呼吸をする微生物である「発電菌」のしくみの解説と、

近くの無農薬水耕田での実証実験の現場を見学し、ついでにコウノトリの里も見て来ました。

うっそうとした森に囲まれた環境の中で、微生物を利用した環境に負荷をかけない電気エネルギーの取り出し方に、明るい将来を見る思いでした。研究の今後の発展を切にお祈り申し上げます。

Trump,the most unscientific American

29 5月

日経サイエンスがこんな特集を組みました。

There is no truth in him.

John 8:44, Bible

You are of your father the devil, and your will is to do your father’s desires. He was a murderer from the beginning, and does not stand in the truth, because there is no truth in him. When he lies, he speaks out of his own character, for he is a liar and the father of lies.

 

そうですか、暗さには慣れてますか  ある哲学教授のことば

21 5月

5月15日の「折々のことば」 

旧制五高時代、哲学の教授が学校を去ると知った学生たちが、最終講義の続きを聴こうと自宅に押しかけた。夜半、辞去する際に教授に「暗いから気をつけて」と声をかけられ、「大丈夫です。暗いのには慣れていますから」と答えたが、その時教授がこう呟(つぶや)くのを学生の一人は聞き逃さなかった。それぞれが背負うものを思いやってか。思想史家・徳永恂(まこと)の「異郷こそ故郷」から。(鷲田清一

 

これは私の父(細谷貞雄)のことです。上の写真で、猫を抱いています。

左端が徳永さんです。

お弟子さんの徳永恂さんの本「異境こそ故郷」からの引用で、旧制五校を去る時の哲学の教授の言葉、と言っています。徳永さんは東大経由で父が奉職した北大にいきました。戦争が終わり明るい時代の到来を予感した言葉と理解しています。

日露戦争の後に(五校出身という想定の)三四郎が、上京して広田先生に会い「これから日本は発展するでしょう」と言うと、広田先生が言下に「いや、滅びるね」と言った台詞を思い出します。

折々のことば