マックスウェルの悪魔(コロポックル)

8 7月

これはマクスウェルが、熱力学第2法則を破るかもしれないとして挙げたパラドクスです。

C.Maxwell, ”Theory of Heat”(London)p308-309(1871).

 悪魔が粒子の速さを測定し,そのあたい次第で、シリンダーの仕切りの小窓を開閉する仕掛けで、速度の大きい粒子が仕切りの一方に集まるだろうというのです。ポイントは悪魔が情報処理をして、何か熱力学的に得をしているように見えることです。

 その後多くの人がこのパラドックスに取り組みましたが、その様子は

H.S.Leff and A.F.Rex,”Maxwell’s Demon 2(IOP, Bristol, 2003).

 に書かれていますが、解決の鍵は悪魔が情報処理に使った記憶の抹消です。

  最近、岡崎の分子科学研究所で、鹿野豊君と丸山浩二さんが主催して、それとその周辺について国際ワークショップがあり、私も参加して来ました。

Title: Physics of information, information in physics, and the demon

Venue: Okazaki Conference Center, Okazaki, Japan

Date: 27th – 29th June, 2012

http://www.th.phys.titech.ac.jp/~shikano/demon/

私の発表のファイルを以下のところに置きました。

https://akiobongo.files.wordpress.com

/2012/07/e58886e5ad90e7a094.pdf

内容は、熱力学的エントロピ−と情報エントロピ−が等価であること示したものです。デモンが情報処理に用いたメモリーを最適に圧縮してから消去する場合を考えて導いている。詳しくは

クリックしてphysreve.pdfにアクセス

マックスウェルの悪魔は、熱力学と情報科学をつなぐ重要な役割をしているものです。それは、統計力学に対する通俗な理解を越える梃になります。ミクロな系に対する平衡統計力学からマクロな理論としての熱力学が得られると言うものです。田崎さんをはじめよく解っている人たちは、明らかにこれとは違って、熱力学の方をより基本的なものとして捉えています。わたしは、熱力学からはじめてチューリングマシンを装備したマックスウェルの悪魔を導入して、統計力学で極めて需要なボルツマン分布を平衡分布として導出致しました。それが、ファイルに述べられています。

実は英語のdemonは悪魔と言うよりはいたずら好きの妖精のようなものだそうです。私は、日本のdemonとして、アイヌ伝説に出てくる親切な小人族コロポックルを選びスライドに使いました。デザインは北海道脳外障害者サポートNPO法人コロポックルさっぽろのものを借用させて頂きました。このNPO法人の本部は私が幼少の頃過ごした、札幌市月寒(ツキサップ)にあります。

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