明治維新とフランス革命の類似

24 12月

最近、日本の近代史を捉え直す趣旨の本が何冊か出版された。

原田伊織氏の「明治維新という過ち」(毎日ワンズ)、半藤一利氏の「幕末史」(新潮社)がいずれも明治「維新」の実体が、朝廷を籠絡した長州テロリストたちの軍事クーデタであること、その後「吉田松陰神話」「維新三傑」などの美談が明治以後の学校教育が国民を洗脳して行ったことをストレートに描いている。

しかし、明治維新がフランス革命などに比べて平和的であったことが無批判に語られていて、戊辰戦争における会津藩に対する思い入れに偏り客観性を欠いている点が惜しまれる。

そこで、明治軍事クーデタがフランス革命と比して死者が少なかったかどうかを数字で比較したものがあるので紹介したい。

http://hdl.handle.net/10076/12247

端的に言うと、その数はどこまでを革命あるいは軍事クーデタの影響とするか、時期の切り取り方による。

フランス革命をバスティーユ襲撃の1789年から1793年のヴァンデの王党派の反乱前までとすると、死者の数はそれほどでない。ギロチンのような手作業では大した数にはならないのでもっともである。ヴァンデの乱が20万人という大量殺戮を招く。日本の場合、幕府側が徹底抗戦したら、どうなっていただろうか。西南戦争(薩長政権の内部抗争)をどう扱うかは議論の余地がある。フランスの場合、はるかに深刻なのはナポレオン戦争で死者の数は400万人と言われている。ナポレオン戦争に当たるのは日本では何か。私は、日本人だけで310万人が死んだ太平洋戦争だと捉えている。日中、太平洋戦争の遠因は明治維新と統帥権を隠れ蓑にした帝国陸海軍の自己運動にあると思われるからだ。

暴力によって政権を奪取した革命勢力は軍隊を独占して手放さない。その行き着くところは戦争による破滅である。

 

 

1件のフィードバック へ “明治維新とフランス革命の類似”

  1. mohkorigori 7月 20, 2019 @ 9:38 pm #

    死者の数で判断するというのは、愚かな試みだろう。明治維新は、トップが徳川から長州薩摩の武士に換わっただけのクーデターであった。平民に落ちてきた武士もいるが、平民としての身分は同じだ。象徴としての切り捨て御免が一銭五輪になっただけだ。現代もその残像が濃く残っている。それが日本の病根だ。

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