「叙情文芸」最新号に詩が入選しました

7 3月

凧を揚げる爺たち

土手の上に立つ

河川敷の広がる向こうに

利根川がゆっくり東に流れ、川面が光る

左手に少年サッカー場、誰もいない

右手にキャンプ場、数台の車

真ん中は枯れ草ばかり、と思うと違った

人が集まっている、5人ほど

 

土手を降りる

赤い頬に白髪の爺たち

巨きな和凧を囲む、地面に置いて

お揃いの青いチョッキを着て

ちびはパイプをくゆらし

のっぽは腕を組んで凧を見下ろす

凧の骨は竹を割いて紙縒りで結ぶ

隣町のタローさんが描いた

役者絵は目を剥いている

一尺の糸巻きがカラカラと回り

風が吹いてきた

青い雲が西から扇型に拡がり

草原は朱色に染まる

一斉に西を向いて凧を揚げ

はためく音も遠くなる

腕はめいっぱいに糸を引き

足は柔らかく地面を踏みしめ

顔は紅に輝く

小さい凧たちと大きい和凧

ゆるりとした曲線を描いて糸が並ぶ

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